[オットーが目覚めるまで、アルビンは、 正直生きた心地がしなかった。 彼がどれほどの距離をやってきたのかはわからない。 たとえ目と鼻の先ほどの距離だったとしても、 この天気のなか出歩くなんて危険極まりない。 医者の心得がないアルビンでは、 最低限の処置しかできない。 宿の入り口で発見した時は、 もしもの想定が頭の中を駆け巡るほどだった。 だから、目覚めの叫び>>70を聞いた時は、 驚きより安堵の思いが何倍も上回っていたものだが。]