[だからこそ、ダンクラードが立つと決めた時には頷いた。
ただ、彼がラモーラルの正統な血筋だからというだけではない。
幼き日より守り時に導き、今や見上げるほどの見事な主として成長した彼だからこそ、己はその下した決断に従った。
その選択に一つの悔いもないのだけれども。]
……。
[道をひとつにするには、他に方法はないと口にした>>0:69
その彼なればこそ、恨みも後悔もありはすまいとは思う。
だからここに、胸に手を当て悼むのはただ少しの感傷である。
旧き交わりへと手向けるだけの、ささやかなる弔いである───]