人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


影の軍師 アレクシス

― 5年前・ベルサリス学館 ―

 蜂というものは一見して恐ろしい昆虫に喩えられますが、実際のところはそれほどでもありません。
 古い諺にも「当たらぬ蜂には刺されぬ」とありますが、邪魔されぬ限りは攻撃してこないのが殆どです。

[まだ新人と呼ぶに相応しいだけの若い講師が、黒板に何かを記入をしながら教壇に立つ。
柔らかな口調ではあるが、目は真っ直ぐ生徒に向けられ、プライドを以てして接している事が分かる。]
 
 またミツバチは毎年春になれば、新しい巣を求めて偵察に飛びます。そして良い巣を見つければ、8の字に飛び、その場所を教えるんですね。
 その複雑にコード化された踊りによって目的地への距離や方向を示すのですが、ここで重要なのは、これらのダンスがほかの偵察バチたちの行動への刺激となっているのです―――

[ユレ家は学者の家系である。
政治学、数学、言語学、社会科学……挙げればキリが無いが、多くのユレの血は多岐に渡ってナミュールの知識を肥やしていった。]

(76) 2015/03/07(Sat) 09:05:41

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