[『これはね 大好きな人間にあげるもの。いいことが起こる、幸運のお守りだよ!』とペーターくん。大好きと言う言葉にじんわり心も体も温まるお爺さん。優しい気持ちに満たされて、でも少し寂しくなってしまうけれど、ペーターくんも同じようで。あらあらお爺さんったら、ただただ笑ってる。]
ありがとう、大事にするからのぅ。
ワシも大好きじゃよ。
また会えるといいねぇ。
[そう言って優しくバイバイ、と、ゆるやかに手を振っているわ。思わず私も、生きてる人には見えてないはずなのに一緒に手を振ってたわ。
きっとこの鈴とパンを見るたびに、しあわせな短時間を思い出すことでしょう。ボケてしまっても身体が覚えているでしょう。
さぁ、お爺さん。
そろそろお化け屋敷の時間ですよ。
念を送ってお爺さんはゆったりお化け屋敷へ向かうのでした。]