カルカリアス号に乗る、って報告に来た。 10年ぶりだ。 [少年だった自分に問われるままに、クレメンスが武装やシステムの解説をしてくれたことを思い出す。その説明の逐一を、クレメンスの声とともに思い出すことができる。ロワールでは旧式になってしまったあのタイプの飛空戦艦を、今、動かせる者も少なかろう。まさに、この時のために保存されていたというような運命を感じた。] 道具は、使われてこそ価値がある。