[村へ入ると、疲れが出たのか、へたり込んでいる男…エドを見つける。
大丈夫かと、袖を引っ張ると、ワシワシと毛をすくように撫でてくれた。>>67
どこか心あらずといった風だが、その手の動きはとても的確だ。]
(はふ…コイツ上手…気持ちー。)
[隣の白い犬も、気持ち良さそうにうっとりと目を細めている。>>68
お疲れ様と労わるつもりだったのに、…駄目だ、この気持ちよさには逆らえない。もっと撫でて欲しい…。
しかし、何やらブツブツと呟きながら、俺達を撫でているうちに、次第にエドの目に活力が宿ってくる。
あにまるせらぴー?っていうんだっけ?
主人の言っていたことを思い出しながら、俺は微笑んだ。ああ、よかった。]
(うん、そっちの顔の方がかっこいい。)
[思う存分撫でてもらった俺は、上機嫌でその場を後にする。
ペロペロと手を舐めて、ありがとう、と一鳴きすると、エドから離れて行ったのだった。]