人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


夜盲 ジャン

―バルコニー―

[狐は眠る。傷の修復のみに集中する。
本来鋭敏に捉えられる筈の足音すら気づかずに。
ただ、何処か聞いたことがあるような青年の声に、
垂れていた左耳が微かに動いた]

 ――――――…。

[ゆらり、尾が一度だけ左右に揺れた。
放り投げられたのは、薔薇の水の入った小瓶。
蔓がきちんと受け取ってくれるならば、
地に落ちて割れて無駄になることもないだろう。

狐は何も言わない。顔をあげようともしない。
両の瞳は閉じたまま。 眠る*]

(75) 2015/02/04(Wed) 16:24:25

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby