人狼物語−薔薇の下国

252 グラムワーグ・サーガ2


魔王 ギィ

[長い刃のような形をとったそれは、底知れず黒く、輪郭は蠢いて定まらない。
喚び出した剣を手に魔人は竜の首の横に立ち、構えも気を入れもせずに、ただ剣を下ろした。

竜の堅固な体は闇に触れる先から塵へと変わり虚空へ吸い込まれ、刃は易々と竜の首を切り離す。
返す刀で胴を裂き、未だ鮮やかに赤い心臓を慎重に切り出した。]


 竜の頭と心臓を荷車に乗せろ。
 城に持ち帰る。
 残りは適当に始末しておけ。

 魔術師どもはそれに、冷却魔術をかけ続けろ。

[黒い刃を虚無に返して命ずる。
自分も城に帰る気でいるのは明らかだった。]

(75) 2014/09/20(Sat) 19:07:13

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby