……エレオノーレ。
[村の近くの石の上>>18
そこに佇む彼女に声をかける。
相手は、訝しんだかもしれない。
只人が、天使の名を容易に知るわけもないのだから]
…わからない、か。
そうだよな。
オレも、変わってしまった自覚はあるし。
[それと比して目の前の天使はあの頃と何も変わっていない。
天青色の翼も、夜空の色した髪の色も
柔和な雰囲気をたたえる、その面差しも。
……なら、こうすればわかるだろうか?
外套を脱ぎ、魔術で隠していた“翼”を見せる。
影を色濃くしたような、鴉のそれにも似た真黒の翼を]