[随分と萎縮させてしまっただろうか。
だけど、初手の挨拶が聞かれていたと知って恥ずかしがる様子は
年相応でとても素直だ。>>73]
元気があるのはいい事よ。
へぇ、船の方はそんなに豪華だったの。
[微笑を心がけて緊張を解そうとしつつ
腰掛けるよう促したら近くの椅子に座ってくれるだろうか。]
航路は思いの他短いのね。
……誰がそんなもの置いたのかしら。
[相槌を打ちながらサシャの話を聞く。
随分と色々なものを詰め込んだ船だ。誰の趣味だろう。
水上列車について話を振られたら、
若者には退屈な旅かもしれないと前置いて話し出す。]
水上列車の中は普通の列車と内装は変わらなかったわね。
波で横倒しにならないためなのか、すごく遅いの。
おかげで少し退屈だったわね。
でも水の上に線路が走っているから
満潮の時はまるで海に浮いているようで素敵だったわ。