―森―
あぢい…
[心地よい木陰も時間が経つと、日向に晒される。
先程、自分が寝ぼけてた事など知るよしもなく、むくりと起き上がるとボリボリ頭を掻いた。]
腹減ったな…。
[こうやってゴロゴロ昼寝出来るのも、村が平和だからこそだろう。
この村で生まれ育ったが、両親を喪ってからは村を出て傭兵として生計を立てていた。
たまにフラリと村に戻ってきては、また村を出て行くディーターを見て、村人達の中には後ろ指を指す者も少なくない。]
レジーナんとこにでも行くか。
[簡単なものなら自分でも出来るが、今から戻って作るのは面倒くさい。
ズボンについた汚れを適当に叩いて立ち上がると、宿屋兼酒場であるレジーナの店へと足を向けた。**]