[――などと思っているカサンドラの周囲を、穏やかな風が、吹き抜けていく。
つと振り返ったのは庭園の方。
それからもう一度カスパルに目を向ける。ただし真顔]
討伐隊の方もそろそろでしょうか。お出迎えにあがりませんと。
ですが……。
[傷の跡、濃い赤へと険しい眼差しが束の間、向く]
あまりおいたわしい姿でお出迎えに来られてもね、……うん。
[というわけでカスパルをいったん治療院へ連れていく気満々であった。
やがてはなんとなく察しただけであった討伐隊の帰還が、
現実のものであったと知ることになるだろう*]