[だから、ディルドレが自分を押し退けようとした時にとったのは、それを阻もうとする動き。
彼女の言葉の真偽を測る術はないが、青年の中の天秤は、そちらに傾いていた]
……っ!?
ディルドレ、さんっ?
[短刀を抑えようと手を伸ばすものの、それが届くより先にディルドレは崩れ、蹲る。>>66
とっさに傍らに膝を突いたのは、素で案ずる意識が現れたが故]
どうしたんです、かっ……。
[問いながら背に手を伸ばそうとするのと、オットーが立ち上がる>>71のはほぼ同時。
気配に気づいて振り返った時には、彼は動いていたか。
何れにしろ、それを止めるには色々と、遅かった。**]