―かつての墓参り―[ジムゾンが赴任してから、じきのこと。その日も、夢を見た。否、それが本当に夢なのか、少年にはもうわからなくなっていた。ただ、許しを請うように墓を訪れ、墓石の前で一人佇む。自分を案内してくれた神父が、そこを離れたかもわからぬうちに。今よりももっと幼い少年は、その場に崩れ落ちた。]