本当に、天の加護を受けていようとは。 ……いや、久しぶりにいい驚きを得たな、うん。[先の予想が当たっていた事への感想を一しきり落としてから] ああ、俺はシメオン。 きみが、ロー・シェン、だな。 ……いい驚きを与えてもらったんで、ここは素直に返しておこう。 お察しの通り、俺はひとではない。 きみに、それを与えたものに近しい……とは、言っておこう。[く、と笑う足元でふわりと、薄墨色の影が揺れる]