ああ、昼過ぎても戻って来なかったら出立してくれ。
[自由を謳歌しようと踏み出し掛けた足を止め、
職員達に声を掛ける。
新緑の村の噂はちらほらと届いている。
実際電話は通じないのだが。
村の電話は呼び出し自体出来なくなっていた為、
単なる断線の可能性もある。
その可能性も考えて、真偽の確認と共に
修理出来る職員に道具を持たせて向かわせる予定だった。
1人では危険なので銃を携えた人間も含めた数人。
後は大きな街へ雪で動けなくなる前に予算の嘆願書を
提出する職員。
結局僅かな職員達は夕刻には出払う予定になっていた]