人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


狩猟師 ギィ

[隣へ腰を下ろそうとするソマーリュに気づき
置いていた制帽をテーブルの上へと滑らせた。
物怖じせず、人懐こい彼の行動を知っているからか
特に気にする事なく招いただろう]

[無論、そのしなやかな指先が黒髪の先を掬い上げても、厭うことなく目許を緩ませ]

 さあ、特別な事は、特に。
 時々、王子が柘植の木の櫛で梳いてくださる。

[彼に黒髪を触れさせるまま、新たな来訪者の気配に気づいて視軸を凪いだ。
オズワルドだ。彼の博識ぶりに肩を竦ませ、微かに微笑む]

 流石、詳しいのだな。
 オズはコックか執事のようだ。

 この、コケモモのジャムも、君が…?

[余り行儀が良いとは言えぬ方法で、紅茶にジャムを入れて愉しんでいる男、
皿へ僅かに残るそれを指先で指し示し]

(74) 2013/09/28(Sat) 05:39:54

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