ー 再臨 ー
[>>55 強い魔力を宿した昏い赤を目にすると、その場に膝をつきかしづく。
>>59 己に声を賜れば、頭を垂れたまま。]
私はイーシュトの子孫でございます。
かつての主たるあの方を宿す貴方様のお目覚めをお待ち申し上げていました。
[それはかつて解放戦争を戦った祖の名。]
…畏れながら申上げます。
貴方様が眠りにつかれ、既に幾千年。
物質は朽ちては再建を繰り返し、当時の形あるものは殆ど塵へと還りました。
き奴もまたとうに現を去りましたが、その子孫がこの地を治めております。
[数千年眠っていた自覚の無さそうな主へとそう進言する。
ミレニアムの時の流れのなか、相応の腐敗こそあれど、革命もなく王家と王政が存続していたことは、人間にしては驚くべきことだろう。
だが、その理由に興味などない。今日、それは全て終わるのだから。**]