[ふ、っと。男は視線を上げ、水雷艇母艦を見る。] ――よぅ。 来ましたよ。[挨拶の言葉を軽く。過去の自分に伝えてやりたい。オルヴァルで見た、一枚絵のような風景。憧れていた3人のうちの1人に、こうやって敵として相対する事になるのだと。冗談だと笑うだろうか。それとも己の成長を喜ぶのだろうか。哀しむ様だけは想像できなかった。]