[斬るというよりは叩くに近い重さ。
紅は滲めど斬り痕は浅く、内臓に衝撃を与えるような一撃だった]
……終いだ。
[短い宣と共に地面へ叩き付けんとするように翼を羽ばたかせ、地面間際まで急直下させてから三日月斧を振り抜く。
背を打ち付けさせれば、ロヴィンの身体が震えるように跳ねた]
── は、
死にやしねぇ…とは祈っとくぜ。
[知れず上がっていた息を吐き、三日月斧をカードへと戻す。
地面にはロヴィンから零れ落ちた二枚のカード。
漸く回復してきた瞳で意識を落としたらしいロヴィンを一瞥してから、それらのカードを拾い上げた。
一拍の後、ロヴィンの身体が粒子となって掻き消え行く]