……ああ、明後日には…出て行こうかと思ってる。
[いつ旅立つのかと聞かれ、予定を素直に答える。
ここ数日間ずっと考えていた。もしジムゾンに想いを告白したら、どうなるだろう? と。
自分は職業柄、村を離れる事が多いし。もし受け入れてくれたとしても、きっと寂しい思いをさせてしまうだろう。
必ず帰ってこられる保証は何処にもない。
一度は無理矢理連れて行こうかとも考えたが、それでは村の人達もジムゾンも迷惑だ。
結局、また自分が村を出て元の生活に戻るのがお互いのためだ、とディーターは1人で結論を出した。
こちらからジムゾンがどんな表情をしているのか、ディーターには見えない。
ただ、自分との別れが辛くて顔を反らしているのだとしたらいいのにと、勝手に都合の良い想像をして。
そんな自分を自嘲気味に笑い飛ばす。**]