― 戦場 ―[闇にも鮮やかな赤紅の花弁が舞い踊る>>51それを先駆けとして、シメオンらの一行は戦場を突き進んでいた。赤紅が舞うものだから、戦いに参加しているのかといえばそうでもない。それが証拠に、迂回することも周囲を援けることもしない様子で、一行は王国軍の将があると見える方へと進んでいた。] ──── は!面白いことをしてるじゃないか。[観光客よろしく、魔将が歓声を上げたのは夜闇に輝く閃光>>56を目にした時だ。魔軍にとって死の協奏曲奏でる爆発に、魔は大いに楽し気に手を打った。]