──── 回想 メイン・サロン付近 ────
[ こちらが真剣な事で相手が困惑しているとは微塵も思わず。
"つうしんき"は言われるがままに手渡して>>61
操作している様子を興味津々に見つめよう。
使い方まで教えてもらえるのなら
また真剣に聞き、慣れない手つきで操作した。
記憶力はいい方だと思うから一度説明されればわかる。
だって一回で覚えないと殴られるから。
操作説明が終われば嬉しそうに
ぺこりと頭を下げ感謝の言葉を述べた。
"大事なお客さまは護る対象"
あぁそうか。今私は"お客さま"なんだ。
"じこぎせいせいしん"が何なのか、何となくわかる。
けれど私は、それを望んでいないのだろうか。
いや、私は確かに望んでいる。
対象はたった1人だけれど。 ]
…大丈夫です。
私が命を捧げるのは、たった1人のお方です。