― 都市上空 ―……ふむ。『あちら』も大分、賑やかになってきたようだ。[どこか遠くを見やりつつ、『紡ぎ手』は小さく呟く]ここまで動きが早いデュエルも珍しくはあるか。……とはいえ……。[言いながら、ゆっくりと、手にした大鎌を上げる。直後、急速に反転をかけながら、銀の刃を真一文字に振り抜いた。周囲を刈り払う刃から、文字通りの間一髪で抜け出した者──背後に忍び寄っていた、真白の翼を持つ青年はちっ、と苛立たしげな舌打ちを落とす]