―西の塔―[大事な主賓に用意されし西の塔。城主の趣味が窺える調度品が設えられた広い部屋へとアプサラスの歩調に合わせ歩き二人を案内する。彼女はその場所を知り道のりを知るのだから形ばかりの案内となるのだが――] 遠路お疲れでしょう。 ごゆるりとお過ごし下さい。[部屋の扉を開けて彼女らを導けば役目を終えた男の手は離れ室内に入らぬまま、恭しい礼をした。]