うちも仕事で色々な国に行きたんやよ。
やて、観光をどしたりは出来おへんどしたんどすけどね。
[旅芸人としても、公演があって観光地巡りは出来なかった。
軍人としても、援軍や災害救助の為に他国へ派遣されていたのだが、やはりゆっくり遊んだ記憶は無い。
眉尻を下げ小さく笑う青年が、侵略と言葉を発した時に首を傾げた。
ローズアンドリリー国の軍は侵略を任務とする司令部は無かった筈。
他国と戦うのは、西方司令部だが、そこは砂漠の水源確保が主な任務だったのだが、生憎違う部署に所属していた自分には把握しきれない部分が大きい。
もしかしたら、他国の軍人かも知れないとは思うが、もう軍を退いた身であるので、彼の所属に関しては無下に触れるつもりは無い。]
まぁ、今は昔とはちゃうにゃから、色々と話をしいや楽しんやてええと思うてよ。
それに、にーさんはまだまだ若いどすえ。
[これからきっと楽しい事もおますやろ、と話し、煙管をふかしながら若い青年を見守ろうと。]