―昨夜・聖堂―[フリーデルに案内されて辿り着いた聖堂の空気は、ぴん、と張り詰めていた。燭台の明かりの中、祭壇に肘を付き神への祈りを捧げていたジムゾンがこちらを振り返る>>57。ぎこちない笑みに、穏やかな笑顔を返して] ニコラス・エルメルト。 只今、巡礼の旅より戻りました。[そうして懐からロザリオを取り出して祭壇に膝をつき、神に、聖母に、神の子に感謝を。蝋燭の炎が揺らめき、男の白い肌に橙を写した]