さて、私はもう少し歩いてくる。こちらに来るのも、久方ぶりなのでな。[復活直後、天帝に謁見するために訪れた時は、さして日を置かず神域に戻っていたから、眠りの間の変化は完全には掴めていない。普段から登城する機会の少ない身、それでもさして困る事はないのだが]……どこぞの苦労性も登城したようだし、ゆるりとできる内にしておかなくてはならぬし、な。では、また後に。[冗談めかした口調で告げて、場にいるものたちに優美な仕種で礼をひとつ。それから、焔思わす朱を翻し、庭園から離れた]