[ ふと隅の方に人が居るのに気付く>>62。
確か銀羊号の船員のミーネだったか。
彼女が銀羊号に来たのが3年前で、僕が銀羊号を離れた
のが2年前。
ほぼすれ違い気味の同船期間だっだが、
微笑ましい新入りの女の子が入ってきたな、と
見ていた記憶はある。]
ミーネさん? こんな所で寝てると……
[ 声を掛けようとした時、言葉が止まった。
──彼女の手が血が滲んでいたから>>58。
──彼女がガルーで力を使い果たし、この地で倒れたのか?
もし彼女が目覚めたとすれば、その寝起きには
何かに怯えているような、もしくは耐えているような
男の表情が見えるだろう。]*