[へらりとしたその笑みが、いつもと変わらない様子だからこそ。
向こうは今生の別れのつもりなのだろう、……と確信する]
大丈夫よ。
あたしは、裏切った方が得じゃない限りは絶対に裏切らない。
今からこの領を裏切ってもメリットは無いし、むしろそんなことしたらあのおっぱい星人は、地球の裏側でも追いかけてくるでしょ?
おお、怖い怖い。
[おどけて首を竦めてみせて]
ちなみに、いいことを教えてあげましょう。
こう見えて、あたしはビジネスで世界中を飛び回ってるの。
筋金入りの引きこもりだったアンタと違って、世界のことはよく知ってんのよ。
だから、「またね」。クレス。
[あちらがどんな思惑を抱いていようとも、関係ない。
世界のどこかで、きっとまた会うことになる。
そんな確信があったから、手は軽く上げたけど……
振り返すことは、しないでおいた**]