―回想・ツェーザルと―
[騙して小倉庫に連れて来たのにも関わらず、笑顔で手伝ってくれたツェーザル>>4:236は、思ったよりも真面目な印象を受けた。
あまり顔を見せないので、不真面目チンピラのような人物なのだろうかと勝手に想像していたのだが。]
すまんすまん。よく仕事をサボるお方がいるから、つい警戒してな。
[さりげに引き合いに出した相手が、彼の仇敵であると知る由も無い。
この時はまだ笑い飛ばしていたのだが。]
そうか。だが危険種は複数存在するだろうから
船員としてこのように聞かせて貰っている。
怪しい奴を見かけたら連絡をくれると嬉しい。
[素直に「俺がその危険種ですよ」と言う奴はいない。
相手の反応を焼きつけておくことにしよう。
前座をから本格的に探りを入れ始めると、すぐにその相手――
クレメンスの名前が出て、ぴくりと動きが止まる。
唐突にクレメンスを指名して呼べとは。
普通に考えると罠としか思えない。
その提案には無言を貫くことにした。]
[表向きの仕事である荷物運びを終えれば、彼に礼を言い、今度は本当にバーに行こうと軽く約束をして、別れることにした>>238。
何しろ双方待ち合わせの相手が居る身。共に男だが。
感蝕では、恋天使は無いだろうが死神はどうかという感想。
理由も何もない勘だけだが。]