[領主の間には半数ぐらいは居なくなっただろうか?
疲れてはいないが、宴が終わる頃合いを見せ始め――寂しい気持ちに襲われる。
二つ折の携帯をひらく。どちらに送るか迷った挙げ句に筆無精は放置した。]
『TO:勤勉な門番ちゃん
Sub:茶化してるわけじゃなく。
タッくんのことが気になるなら、ご用命を。
息子くんも彼女連れて来るって話だからなー。子どもが結婚しそうだし
タッくんはいい男だって俺が保証するぞ?
from:本当に真面目だよ?領主』
[メールを送信して、そこにあった椅子に座る。
旧友の良さなら誰より知っている自負があった。]