人狼物語−薔薇の下国

238 奪還試験


闇の精霊 ルートヴィヒ

[ただいま、と囁きを静寂の中に混ぜ。

星の降る夜空を背景にして、彼女の膝を借りた。
彼女の誘いは、万有の引力に勝り、白銀色が膝元へ。

己の上着を纏うままの彼女、自然と外耳に柔肌に感じつつ、
細い髪で擽るようにゆるく頭を揺らす。]

 貴女の傍ここが良いです、イングリッド。
 ―――此処を独り占めしたくて帰ってきたのですから。
 
 ほら、貴女の好むヒトの物語では、
 こういった時、如何するのでしたか。
 ―――…結末を忘れてしまいました、もう一度、教えてください。

[遥かなる記憶貯蔵を持つ癖、素知らぬふりをする。
持ち上げた腕が彼女の首裏に回り、圧で傾けさせる上体。
問いかける呼気が夜露より早く、彼女の唇を湿らせ。]

(72) 2014/08/26(Tue) 22:52:11 (momoten)

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