― 昼食時・食堂>>68 ―
ああ、それで。
……緘口令が一応出ているんだけどね。
[機能していないと苦笑する。
配属されていきなりの封鎖令に同様も大きいだろう。]
大丈夫よ、すぐに終わるから。
夜はきちんと部屋の鍵をかけて寝るように。
[その時には数名欠けているだろうが、
カシムはその数にはおそらく含まれないはずだ。
真実に辿りつきさえしなければ。
優しく忠告する上官の顔をできているだろうか。
サシャが夜に外に出ていた事をカシムから聞いたとしても
一瞬顔を曇らせ、曖昧に相槌を打つだけだったろう。
疑いをかけられている新兵の正体が分かっても
状況を変えられる位置にいるドロシーは何も変えない。
よくよく夜には注意するよう告げて、席を立つだろう。*]