……あれも新しい水軍の在り様なのか。
[仕える主人が聞いていたら
違うと首を振りそうな事をぼそりと呟く。
龍は良くわからない割には、
そうかもしれないと言うように尾を振っていた。
ともかく水夜へ近づく船へも鳴丸と共に、
牽制の手助けを入れておく。
船を飛び立つ前に口にしていた、露払いは、おそらく成されたか。
そうしている頃、八幡付近の船に炎の手が上がり引き時と見ると。]
水夜の、引き時だ。
背後には努々気を付けよ!
[八幡からの指示もあっただろうが、
甲板に居た者へとそう声をかけて、男もまた八幡へと帰還する。]