―グロル海峡入口・第三艦隊―
[シコン陥落の報>>0:90を受けているところに、
戦場にはどこか不似合いな軽やかな大声>>12が飛んできた。]
ミリアム少尉。
相変わらずよく通る声だな。
―――…陛下が?
[西から複葉機が到着した>>0:97のは、つい先刻のこと。
いつものように帝都の情報を咥えたランチを見送ってから、そう時間は経っていない。
植民地を多く抱えるモルトガットが此処まで安定した統治を敷いているのは、歴代皇帝の為す国政が的確であるところが大きい。
前線での軍策と、帝国全土の国策。
双方を平然とこなす当代皇帝は、その若い身に収まらぬ程の覇気があった。]