― 外 ―
[学年主任の説明>>1に、兄と並んで耳を傾ける。
例の如く、何故か双子は同じ班に所属している。
移動を始める生徒達、車内で前列に座っていた皇と申も
視界に入った>>13
謝罪と冷やかしを半分ずつ籠めた言葉に、
律儀な突っ込み>>0:158と軽妙な切り返し>>0:190を
同時に向けられたのを思い出せば、口元に笑みが浮かぶ。
打ち消しのためだろうが、女子に手を振る申というのも
なかなかに珍しい絵面だった気がして。
希少な機会にこちらも手を振り返し、皇の方にはやたらと優しげな――寧ろ意地悪く映るかも知れない微笑だけ残して、引っ込んだ。
その後も、殴り合いが開始される音は、特に聞こえなかったが]
…案外あれも、ほんとにスキンシップの範疇だったのかもね。
[皇の背中を叩く申の姿に、彼の自己申告を思い起こして独り頷く*]