[食事の前である彼らの前で打ち明けるのを悩んでいたが。 ややあって、シモンの耳元で小声で告げる。] 死体の検分とか…… [黒死病やスペイン風邪が猛威を振るったのは、少し前のこと。 それでも、小さな集落では完全に消滅していない病であり。 欧州を旅して周り、不自然な病に伏した 遺体の状態を確認しては対策を与える。 不思議な事に、遺体を一見して見抜く特異の眼を持っていた。 良い事ではあるのだろうが、異質な体質を少し気味悪く思う。]