愉しくない、というか……面倒?
少なくとも、俺はそんなに若くも血気盛んでもねぇからなぁ。
[そう、あの頃に比べては、と思い出すのは、夜の歓楽街での逃走劇。
あの頃はまだまだ若かったし、幼かった。今は違う、と思えば、残ったブランデーをすべて飲み干し、腹の中に収めた。]
さぁて、と。
煙草が切れたんで、取ってくるかぁ。
すまんな、姉ちゃん、甘いの苦手なもんでね、遠慮させて貰う。
[残念そうにしているフレデリカに詫びを入れたら、ゆっくりと立ち上がり、ブランデーとグラスを持って広間から後にしようと。
途中で厨房に寄り、もう一つのブランデーグラスを探し出せば、ディークを探し出し煙草を寄越せと突撃するつもりだ。
ついでに、その道がてら、ヴェルナーを探し出し秘密裏にウェルシュという男がこの病院にきた経緯や、これまであった事を探らせる様に命令を下しておく**]