― 学者嫌いの船員 ―
[ あれは前回の乗船時の時のことだっただろうか。
当時のロー・シェンはまだ十と幾つしか年齢を重ねておらず
すでに兄の指南で研究をしたり論文を書いたりはしていたが、
精神的にはまだまだ
僕こそ、君のように頭の悪そうな船員と旅をするなんて
今から考えただけでゾッとするよ。
まったく、誰がこんな横暴な奴を採用したんだか。
[ 当時、乗船時にある船員と揉めた。
というのも、どうもその船員は学者嫌いだったらしく
それを隠そうともしないので>>66
ロー・シェンが腹に据え兼ねた、というのがコトの経緯だ。 ]
学者は人類の進歩を促す為に必要な人種なんだ
研究の価値をわからない輩は引っ込んでい給え
[ 売り言葉に買い言葉で応酬したのは記憶に新しい。
彼は今もこの船にいるのだろうか。
当時のことは思い出したくないが、もしも顔を突き合わせたら
再び子供じみた喧嘩が勃発するのは避けられない気がしていた* ]