[打ち合いを一つ繰り返し、再度の接近を間近にした時。
繰り出されるチャールズの槍が、急に速度を上げたように見えた]
「ッ ───!」
[弾き返すには一拍遅い動き、その隙は違わずアルブレヒトの脇腹を抉る>>47]
「─── おおぉっ!!」
[声を上げることで揺れる意識を押さえ込み、馬同士が擦れ違った直後、前方に流れていた長剣を弧を描くようにして後方へと振り下ろした]
「…ぐぅ…ッ ──!」
[だが動けたのはそこまでだった。
長剣を取り落としはしないものの、体勢を維持出来ずにアルブレヒトは鞍へと身を落とす]