[ちりん、ちりん…
鈴の音が聞こえれば、視線だけそちらへとずらす。
案の定30年来の、付き合いの一番長い白猫>>68。
結婚や、娘の出産とか祝ってくれて。
そして、唯一俺の煙草や飲酒の理由を知ってる船員。
向こうはホログラムだったけど。マタタビ酒を一緒に飲んでくれたりしたっけね>>69。]
…、……よお、スノウちゃん
調子は、どうだい?
[痛みに耐えながら、いつも通りの挨拶。
うっすら口元で笑っただけだから、通常通り、とはいかなかっただろうね。]
……すまん、最後に残ったの
俺と真面目ちゃん、だけだったわ
[『守ってくれてありがとう>>68』という言葉には、僅かだが首を横に振った。
守るのが仕事だけど。
残ったのが2人だけで――残っていたはずの客を守れなかったなら、全滅と同じ意味だと。]