― まどろみの中で ―
>>67
もう1回来る必要なんて、なかったのに、ね。
「ね」
[一人は笑い、一人は重々しく頷く。
認識なんて観測する側によって変わる。ソマリアランとソマリアードの二人は、ぽん、ぽん、とヤコブの肩をそれぞれ叩き…]
「感謝するよ。私達の夢を叶えてくれて。……尤も、まだ途中だけれどもね」
おつかれさま、ヤコブ。でも、君の物語はまだ始まったばっかりだからねぇ。まだこっちに来てはいけないよ。君がいないと、「めでたしめでたし」にはならないから、ね。
[ほーらいったいったー、と現世の方へとぐいぐいしてさしあげるのである。きっとその手も、2つじゃいつのまにかなくなっているだろう]