人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


死霊魔導士 ベリアン

[ベリアンのポケットから落下したものを見咎めて、テオドールの声が尖る。
まだ”霊薬”の味が残っているかのような苦み。

だが、ベリアンには語られなかった何かを自分の中で否定して、テオドールは話の続きを促す。]


  ──御意、


[テオドールの目に留まった鷹笛はイングリッドのものだ。
ならば、テオドールの脳裏を掠めたのは彼女のことであろうと予測はつく。
ベリアンはここしばらくイングリッドを見かけていなかったが、ベリアン自身がモーリスから離れていたという事情もあって詳しいことはわからない。
ただ、おそらくイングリッドは何かしらの問題を抱え、テオドールはそれに気づいている──

それだけのことを短時間に推察したが、テオドールが取り上げなかったことだ、ベリアンもこだわって話を逸らすことは避けた。]

(71) 2014/04/06(Sun) 19:53:50

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