[ 手渡した蜜飴を嬉しそうに受け取る娘は、すっかり元の感情を取り戻しているようだ ]リリ、というのが其方の名か?では、そう呼ぼう。ふふ、女子《おなご》はやはり笑うと花のように愛らしいな。[ 護花として対した少女をも花と称した花神は、笑顔を向けられ至極ご満悦だった ]うん?神への効果、か?[ 続けられた問いには、軽く首を傾げつつ、ちらりと氷華へと視線を流し ]我らは人とは力の源が違う故、直接滋養にはなるまいな。だが、蜜の甘さは心を和らげる滋養にはなるかもしれぬ。[ そんな風に唆した ]