― 滑走路 ―
[彼女が足止めする理由は、確かに消滅している。
けれど、こちらが進む理由は失われていない──どころか、増えている。
意識繋がる間は、緩い同盟認識も持ちえていたが。
それが消えたならば、その相手には遠慮は無用、と。
戦い求める意識のままの暴風の認識は、そんな感じだから]
……一太刀が先か、一矢が先か、ね。
まー。一番わかり易いやね、それが。
[細められ、こちらを見据える瞳>>58を見返すいろは静か。
口の端の笑みは消えぬが、声音が僅か、引き締まる。
対するを戦人と認めし響き、それを宿した声]