オプティモ伯クレメンス卿。
邪魔でなければこのまま、サシャをお連れ下さい。
亡き祖父の愛した地を、この目で見る為の道はここにあると思い極めております。
[ 肩膝を折って頭を下げる。]
副使様、いえ正使様の後援が貴方様であるのであれば、御二人の安全は半ば確保されていると思われます。サシャがここにいる事は、卿にとって益のあることではありません。
故に、何かのお役に立てるとは申せません。
ただ、お願いをするしかありません。
お願いします。サシャを、連れて行ってください。
[ 両膝を突いて、手を突いて頭を下げた。*]