[美しい少年の血で敷設された陣の内が、炎に包まれる。昏い焔を踏んで、歩みを四つ。聖女のもとへ歩み寄り、傷つけられた右手を彼女へ伸ばした] おいで[拒み逃れるならばそれまで。逆に炎の結界に踏み込むものがいたならばそれも共連れにする転移。鳥が開いた翼を畳むように、やがて広場の炎は消えて、後には元どおり。聖堂がたたずむ広場には、ただの灰色の石畳と落ちたロザリオだけ**]