[誰かと居る程、孤独を覚える。
寒い時期になると、何時も少しだけ、その感情を持て余す。
けれどそれももう慣れた事で、すぐに麻痺していくのだろう。
ぼんやり考え事をしながら歩いて居れば近付く足音と、肩に伸ばされた手。
肩を叩かれたから振り返ったのに、其処には振り返られた事に何処か困った様子に見える男…――フィオンの姿>>58があって。
…きょとんと不思議そうな顔をして、首を捻る。]
……――あの、何か?
あぁ、上着。多分同僚の、だね。僕から返しておきましょうか…?
[彼の持つ上着>>45に気付けば、持ち主を求め同じ上着の自分に声を掛けたのだろうと、そんな憶測を。
任されるなら受け取っただろう。その後何か交わす言葉があったかもしれない。
暫しの時間を彼と共に*]