[未だにフィオンの真似を続けていた、様々な果実を飾った
黄色いドレスの人形がようやくその仕草を止める頃。
不意に差し出されたイェンスの左手に>>52少女は明らかに怯む。
彼の言う通り、離れすぎると危険だ。
足手まといになるな、と思われたのかも知れないと考えて]
……オーセ。
[呼ばれたオーセ(秋)が彼を小さな両手を掴み、
少女自身はその袖口を、くぃと掴んで歩き出した。]
(…火傷。)
[時折、袖口から覗く火傷痕。
基本は他人の事に一切首を突っ込まない性格だが、
気がかりなものは気がかりなのだ。
オーセにその火傷痕を撫でるようにと動かそうとするのだが、
その動作は拒否されたかどうか。]